COLUMN
大阪電子専門学校コラム
プログラミング技術の進化が生み出した現代のAI(人工知能)
2025.03.21
オープンキャンパス 人×AI×ロボット 情報エンジニア科 IT分野

目次
私たちの生活を支えるプログラム
近年、ChatGPTやお掃除ロボットなど、AI(人工知能)が我々の日常には欠かせないものになってきました。
便利だからなんとなく使用している方も多いのではないでしょうか。
AIは「人間の知的な活動をコンピューターで再現する技術」ですが、その動作を制御するのはプログラム(コード)です。
よってプログラムがないとAIは存在できません。
プログラムとは
プログラムとは、コンピューターに「何をどうやって動かすか」を指示するための命令の集まりです。
コンピューターはあくまでも計算機にすぎず、自分で考えて動くことができません。
そのためプログラムを使用してコンピューターに指示を出します。
そのプログラムを作成する作業のことをプログラミング、作業する人のことをプログラマーといいます。
プログラミングによって、コンピューターに指示を出すと以下のようなことが可能になります。
・繰り返しの作業を自動で処理する自動化
・情報を整理・計算し、活用するデータ処理
・スマホアプリ、Webサービス、ゲームなどを作るアプリ開発
では具体的にどのような指示が必要なのでしょうか。
プログラミング言語とは
プログラミングはプログラミング言語を用いて書かれます。
プログラミング言語とは、コンピューターに指示を出すための言葉(ルールや文法)のことです。
様々な種類があり、目的に応じて使い分けられます。
言語 | 特徴 | 用途 |
Python | シンプルで初心者向け、AI・データ分析に強い | AI開発、データ分析、Web開発 |
JavaScript | Webブラウザで動く、動的なWebページが作れる | Webサイト、フロントエンド開発 |
C言語 | 高速でハードウェアに近い処理ができる | OS開発、組み込みシステム |
Java | 大規模開発向け、Androidアプリに使われる | Androidアプリ、企業システム |
C++ | C言語を拡張、高速処理が可能 | ゲーム開発、ソフトウェア開発 |
Swift | Apple製、iPhoneアプリ開発に最適 | iOSアプリ開発 |
PHP | Webサーバーサイド開発向け | Webアプリ、ブログシステム(WordPress) |
プログラムとAI
ではプログラムから作り出されたAIは一体どのようにして進化してきたのでしょうか。
またこれからどのように発展していくのでしょうか。
AIの歴史
AIは1950年代にイギリスの数学者が
「コンピューターは人間のように思考できるか?」という問題を提起し、研究が始まりました。
1950~1960年代にはチェスを指すプログラムや最初の対話型AIが誕生しました。
当時のAIは複雑な問題には対応できず、コンピューターは本当の「理解」をすることができませんでした。
1980年代に入ると、医学や工学の専門知識をAIに組み込み、
病気の診断や問題解決をおこなうシステムが登場しました。企業でもAIが導入され、工場の自動化などが進みました。
一方で、ルールの管理が複雑になり多くの課題を抱えることになります。
1990年代にはコンピューターが「ルール」ではなく、データから「パターン」を学習し、
自動で予測や判断を行うこと(機械学習)ができるようになりました。
そしてついにAIが人間のチェス世界チャンピオンに勝利します。
AIの今と未来
現代ではディープラーニングといわれる、人間の脳の神経回路に似た仕組みで学習を行い、
複雑なパターンや特徴を自動で抽出できるAIも誕生しました。
機械学習やディープラーニングの発展は、主に画像認識や音声認識、自然言語処理などに活用されています。
そしてついには、プログラムによって作り出されたAIがプログラムを書く時代がやってきました。
今後は、さらにAIが高精度で多機能になると予測されています。
AIが医療データを解析して、がんや病気の早期発見を支援したり、
汎用人工知能(AGI)という人間と同じように多様なタスクを学び、判断し、柔軟に適応できる能力を持つロボットが
誕生したりする未来も遠くありません。
大阪電子専門学校の情報エンジニア科
このようにAIの発展はこれからも社会に大きく貢献していきます。
本校の情報エンジニア科では移り変わるデジタル社会で即戦力として活躍できるような人材育成をおこなっています。
カリキュラム
JavaをはじめとするPythonなどのプログラミング言語とともに
代表的なアルゴリズムについて、それを実現するためのデータ構造などを学びます。
またカリキュラムには資格対策授業も含まれており、基本情報技術者試験、マルチメディア検定などの
資格取得を目指すことができます。
詳しいカリキュラムはこちらのページからご覧ください。
授業の様子
授業ではこのようなプログラミング言語について学んでいきます。
難しい文字がたくさん並んでいますが、卒業制作ではゲームを作れるほどに知識とスキルを習得することができます。
Visual Studio Codeというツールを使用し、コードを書いています。
プログラミングの知識・スキルはもちろん必要ですが、
Visual Studio Codeのように補助機能が備わった便利なツールがたくさんあります。
慣れてしまえばうまくツールを使用して、プログラミングができるようになります。
プログラマーを目指す人へ
ゲームやAIに興味があり、プログラマーを目指したい方も多いのではないでしょうか。
本校の池田先生にプログラミングの面白いところやプログラマーについて、いろいろと質問してみました!
池田先生に聞く≪プログラミング≫
■池田先生がプログラミングを学ぼうと思ったキッカケは?
→僕の場合は、自分で作ってみたいサービスがあったからですね。
そのサービスは今でも運営を続けていて、僕のライフワークになっているのですが、
プログラミングを学ぶ上で、作ってみたいものがあるというのは大きな強みになると思います。
自分が関心のあるものの周辺で「こんなサービスがあったらいいのに」と思うものを考えてみるのは
とても大切なことだと思います。
■プログラマーに向いている人ってどんな人ですか?
→あくまで個人的な意見ですが、
・なにかを「解くことが楽しい」と思えるひと
・なかなか上手くいかなくても、その「道のりを楽しめる」ひと
・いちど解けたものを「何度もやるのはつまらない」と思うひと
あとは、「じっと座って機械とおしゃべりするのが苦痛じゃない人」でしょうか(笑)
(※これとは真逆の性格でなぜか向いているという人もいますので参考程度に!)
■大阪電子ではどのようにプログラミングを学びますか?
→アプリケーションやゲームなどを作ることを通じてプログラミングを学んでいきます。
現在は小中高校でプログラミングや情報が必修になりましたが、
それらについて「何も知らない人」を想定してスタートするようにしています。
理屈よりも「書けること・読めること」を重視して、ごく簡単なものからはじめて、
どんどん色んなプログラムを書いて動かして行きます。
僕の授業では、プログラムコードを実際に書いているところを見せて、一緒に作ってみることを重視しているので、
ただただ教科書を読んだり書き写したりという時間はほとんどありません。
■プログラミングの面白いところってどこですか?
→色々ありますが、ひとつには、コンピュータを「使役」できるところだと思います。
たとえば、ファンタジー小説やゲームなどの世界では、精霊を召喚したり、ゴーレムを生成したりして
「使役」するなんて場面が良くありますが、あれに近いことを現実の世界で可能にするのがプログラミングだと思います。
・自分の目的や命令にしたがって
・自分のかわりに
・いつでも何度でも
働いてくれる存在を、自分の手で生み出せるというのは、とてもワクワクするものです。
コンピュータのネットワークに包まれた私たちの世界は、
実際、ファンタジーな魔力と精霊に満ちた世界に似ているところがあって、
プログラミングスキルは、精霊に話しかける技術に似ています。
■AIの今と未来についてどう思いますか?
→近年のchatGPTなどの登場と進歩は「すごく魔力食うけど人間の言葉が分かる『大精霊』が出てきた」という感じです。
大量の魔力(電力)を捧げれば、誰でも『大精霊(AI)』に話しかけてお願いすることができるけれど、
魔法使い(プログラマー)は「普通の精霊」たちを直接使役できるし、
『大精霊』ともより上手に話すことができるというイメージですね。
天才たちが神のような超AIを産み出すかも知れない一方で、「村の魔法使い」レベルでも結構すごいことができちゃう、
そんな時代が来つつあるのかなぁ、と思っています。
さいごに
いかがだったでしょうか?
ぜひこれを機にIT業界に興味をもっていただき、本校でプログラミングについて学んでいただけると嬉しいです。
本校では毎月2回オープンキャンパスを開催しています。
そちらでも情報エンジニア科の実習体験が可能ですので、ご参加お待ちしております。
将来はデジタル社会を支えるエンジニアとして活躍し、明るい未来を目指しましょう!